フロムスクラッチ開発者ブログ

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AWS Summit Tokyo 2018について改めてまとめてみた。

こんにちは。新卒2年目でインフラエンジニアをやっているtakasuです。

5月の終わり~6月の初めにかけて、開催されたAWS Summit Tokyo 2018が開催されました。
www.awssummit.tokyo

大阪開催については、6 月 18 日に発生しました大阪地震の関係で中止になったと聞きましたので、
改めてその内容についてまとめたいと思い、筆を取りました。
(被害にあわれた皆様へ心よりお見舞い申し上げます。)

さて、本題ですが、
インフラエンジニアである身としては行かねばなるまいということで、最終日の午後、滑り込みで参加してきました。

AWS Summitについて

そもそもAWS Summitとは何なのかというと、公式HPによると、
「AWS Summit はクラウドコンピューティングコミュニティーが一堂に会して、アマゾン ウェブ サービス(AWS)に関する情報交換、コラボレーション、学習を行うことができる日本最大級のクラウドコンピューティングカンファレンス」で「世界 23 ヵ国以上 33 か所以上の都市で開催」されているそうです...!!!

AWS Summit Tokyoは、品川のグランドプリンスホテル新高輪で行われたのですが、会場が大きく講演スペースと商談スペースとの2つの構成になっていました。
講演スペースでは、AWS社員・パートナー企業・AWS利用企業による講演があり、商談スペースではクラウドの導入や運用などをサポートする企業が商談ブースを出展していました。
特に講演では、クラウドの最大級カンファレンスだけあって、AWSを利用し成果を出すまでの苦労やクラウド活用の秘訣など様々なお話を聞くことができました。
ここからは、特に印象的だった講演の中身について触れていきたいと思います。

面白かった講演たち

ここからはAWSサミットで聞いてきた講演内容についてまとめてみたいと思います。自分が面白いなと思ったポイントに絞ってお伝えします。

株式会社gumiさん、インフラエンジニアがたった5人で運用を回すその秘訣

【講演題目】
【 gumi 様ご登壇事例】gumi が目指す「 Less DevOps, More Code」~運用を削減して, もっとコードを書こう!~
【講演企業】
株式会社gumi

題目にもある通り、インフラ構築・保守を題材として運用削減をメインテーマに掲げた内容でした。インフラエンジニアが5人しかいない状況の中で、多種多様なゲームのインフラ構築・保守を行うために取り組んできたことをお話していただきました。

よくインフラの構成管理において問題となるのは以下の二点かと思います。

  • 様々な調整やカスタマイズを行うことで、構成が管理されず不明な設定が存在する
  • 環境構築する際は、構成管理表をもとに手動インストールを行うため工数がかかる

これら問題に対してコード化を進めることで、冪等性の担保と自動化を同時に進めたという話でした。この話自体は、よく聞く話ではあると思います。(詳細はInfrastructure as codeについて調べてみてください。)
ただ、ここでポイントだったのは、コード化・自動化のためのツール選定などの手間を惜しまず積極的に行うことです。まずは実験を行うようにテストを行いながら、そして少しずつ適用していくことでツール導入のハードルを下げ実施していきます。このように自動化を進めることで時間が空き、その空いた時間を使ってさらに自動化を進めることで、日に日に業務が効率化されていくという夢のようなお話でした。

ここまで徹底的にコード化を推し進められたからこそ、高品質かつ大量のインフラを管理できているのだと感じました。

株式会社ウフルさん、高い開発力を実現するジャイロ型組織とは...

【講演題目】
ゼネコン型開発の破綻とジャイロ型組織AWSの革新によるプロジェクト開発組織の変革
【講演企業】
株式会社ウフル

技術要素の講演だけではなく、組織論的な講演もありました。題目からはイメージしづらいですが、プロジェクト開発組織とはどうあるべきかをメインテーマとした講演でした。

結論としては、開発組織はナレッジ蓄積の文化を持つことが必要であり、そのためにはプロジェクトではなく組織ドリブンとするべきという話でした。

メンバーは限られているので、優秀なメンバーをあるプロジェクトに固定してしまうと、それ以外のプロジェクトがうまくいかない可能性が出てしまいます。このように限られたメンバーで複数のプロジェクトを成功させるためには、ナレッジを蓄積させ活用していくことが必要です。しかし、プロジェクト単位で進めた場合、そのプロジェクト内ではナレッジが共有されますが、プロジェクトが終わってしまうと共有されなくなってしまい別のプロジェクトに活かすことができなかったそうです。そのためナレッジはプロジェクト単位で管理するのではなく、組織として管理を行いプロジェクトと分離するようにしたところ、ナレッジが蓄積されるようになり組織的に改善をしやすくなったというお話でした。

ちなみに題目の”ジャイロ型組織”というネーミングは、プロジェクト以外にナレッジなど、複数の軸を持つことで安定した組織になるという意を込めたネーミングだそうです。

アーキテクチャコンテストも開催!!

【講演題目】
【スタートアップ向け】Startup Architecture of the Year 2018ファイナルラウンド~アーキテクチャにフォーカスしたコンテストを初開催~
【講演企業】
AWS 他8社

スタートアップ企業が手がけるプロダクトのアーキテクチャの斬新さを競うコンテストです。AWSとしても新しい試みらしいですね。このコンテストにおける評価項目は、「セキュリティ」「信頼性」「パフォーマンス」「コスト効率」「運用上の優秀さ」の5つだそうです。

様々な特色が企業ごとにありましたが、どの企業にも共通して言えることは「運用をいかに楽にするか」というポイントだったかなと思います。環境差分によって苦しめられた経験をした身としては、非常に共感できる内容でした。その中でも株式会社MESON様の「リソース管理を徹底的に排除する」という思想が参考になったのですが、なんでも「一人でサービスのバックエンドを全て構築しきるために」とその思想になったそうです。フルマネージドとサーバーレスサービスをフル活用することで、リソース管理をAWS側に任せるというアーキテクチャにはそんな考え方もあったかと刺激になりました。

このようにサービスを支えている裏側のアーキテクチャを知る機会、しかも比較しながら知ることができる機会はそうないのではないでしょうか?
ただの感想に過ぎませんが、このコンテストの面白いところはこのようにサービスの裏側を知ることができることだったと思っています。あの機能やこの機能をどのような構成で実現しているのか、まだ新米なインフラエンジニアとしてはとてもいい勉強をさせてもらえました。

【閑話】
実はこのコンテストに弊社も参加しました。
弊社のCTO井戸端が発表し、なんとこのコンテストの最優秀賞である、Startup of the Year 2018を頂くことができました!!!!

商談スペースも見てきたよ

ついでに商談スペースも見てきました。企業がブースを出展していたのですが、そのうち多かったのは導入や運用の代行などを行う企業でした。

クラウドが広まってきたとはいえ、まだまだIT投資を行えているところは数少なく、オンプレからクラウドに移行するのも一苦労なのだという現状を垣間見ました。弊社では自社で直接AWSを利用しており、構築から運用まで自社で行っています。なので、運用面でもし何かアウトソースしたいことがあればこのような企業に相談してみるのがいいのかなと感じました。

ちなみに商談ブースを見て回ったときに色々なノベルティを頂きました。中には商店街に出てきそうなガラガラ(ちなみに正式名称は新井式回転抽選器と言うそうです)や、ipadを使ったくじ引きなどを用意しているノベルティに凝った企業もありました。参加者としては一種のお祭りのような気分なので、こういうものがあるとテンション上がりますよね。

おわりに

AWSサミットは初参加だったのですが、ネットだけではなかなか知ることのできない情報に触れることができ、非常に勉強になりました。仕事だけに打ち込んでいると視野が狭くなるので、こういった機会はすごい貴重だと思います。しかも、企業ブースのガラガラで3000円分のアマゾンカードまで当たったので財布にも優しいカンファレンスでした。
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毎年開催しているようなので、ぜひ来年も参加してみたいと思います。